もう惑わされない!住宅ローンの金利で損をしないためのコツとは
金利相場が史上最低基準となっている今、多くの業者が変動金利タイプの住宅ローンを薦めています。
変動型の住宅ローンは確かに利息が最も安い形で提供されているのですが、相場の影響をモロに受けるリスクを孕んでいるため、返済負担が軽くなるという理由だけで契約するのはおすすめできません。
とは言え現在多くの業者では利率が低いという理由で、固定型以外のローンを積極的に売り出していますので混乱する方もたくさんいらっしゃると思います。
今回は住宅ローンの金利で損をしないためのコツをご紹介していきたいと思います。
固定と変動の金利タイプどちらの住宅ローンがおすすめ?
住宅ローンでは借り入れ額の他に利息が発生するのですが、おおまかに固定と変動の2タイプに分かれます。
2つの金利タイプの最たる特徴として固定型の場合は契約してからずっと利息が変わらないのに対して、変動型は金利相場の推移に応じて銀行側がその都度利率を変えることができます。
どちらの住宅ローンがより返済額の負担が少ないのかというと、それは相場が低いか高いかによると言えます。
史上最低基準の利率となっている現状は固定タイプがおすすめ
簡単に言ってしまうと相場の状況によるということになってしまうのですが、住宅ローンの選び方において鉄則とされているルールがあります。それは金利の相場が低いときは固定型を選び、高いときは変動型を選ぶというものです。
2017年の現在は史上最低レベルの相場と言われていますので、ルールに則って考えるのであれば利率が低い固定型の住宅ローンを選んだ方が、将来的にも銀行都合で利率が高くなるリスクを避けることができると言えます。
銀行側が固定タイプ以外のローンを推してくる理由
固定金利は変動型と異なり借り入れ時の利率のまま返済できるだけでなく、将来的な金利上昇のリスクも避けられるというメリットがあるので、現状の利率で言えば固定型の住宅ローンで契約した方が安全であると言えます。それなのに業者が固定型以外の住宅ローンを薦めてくるのはどういうわけなのでしょうか。
端的に言うと現状の相場では銀行にとって固定型での契約はデメリットとなるのです。
最低基準の利率のまま契約を続けても銀行側にとっては、将来的に利益が少なくなってしまうので、多くの業者が変動型の契約を少しでも増やそうと躍起になっているというわけです。
業者が固定型の説明をある程度行った上で、それでも異なる金利タイプを薦めてきた場合は銀行の利益を優先したセールスであると思って良いでしょう。
変動金利の住宅ローンを契約しても損をしない場合もある
このように変動型の住宅ローンは将来相場が上がった時に、利率を釣り上げることができることから銀行側にとってメリットが大きい金利タイプであると言えます。
しかしこちらのタイプで契約をしても損をしないケースが存在しないわけではありません。
リスクを回避できるのは住宅ローンで繰り上げ返済ができる人
変動金利の住宅ローンで損をしないのは、将来的に当初の返済よりも多く返済をすることができる場合です。たとえば当初毎月10万円の返済ということで住宅ローンを契約した場合、5年後に利率が上昇してローンの返済額が12万円に上がったとします。
ここで月の返済額が10万円以内でないと返済が厳しいという経済状況であった場合は、5年目から返済が厳しくなるということになります。
しかし5年後の時点で毎月14万円まで支払えるということであれば、金利が上昇する前に繰り上げ返済を頑張ることで、さらに将来利率が上がったとしてもあらかじめ多めに返済していたことによる差額で、返済額の上昇を抑えておくことができます。
将来的な経済状況を踏まえて判断する必要がある
このように将来的に返済できる金額が当初よりも多く、繰り上げ返済を行う余裕がある人であれば、変動金利の住宅ローンを契約しても無理なく返済を続けることができるのです。リスクを回避するには金利の上昇をあらかじめ予測するだけでなく、さらににもある程度目星が付いている必要があると言えます。
無理のない返済をするには相場の動向を、常に把握できるような知識と経験がある程度必要になってくるのです。
まるで株式を扱うような印象を受けますが、変動金利型の住宅ローンはまさに投資と同じようなものであると言っても過言ではないでしょう。
変動金利の住宅ローンを利率の安さだけで選ぶのは危険
今回は住宅ローンの金利で損をしないためのコツについて解説させていただきました。
記事で触れたように変動型のローンは相場の推移によって、銀行側が利率を釣り上げることができるため当初金利が安くても、将来を見越して自分の判断を元にリスク回避のための行動を起こすことが必須となります。
住宅ローンを無理なく安全に返済するには、自分の手に余るものに手を出さないことが鉄則です。
変動型住宅ローンの場合は当初金利の安さというセールスだけをアテにせず、検討に検討を重ねた上で選択することが重要であると言えるでしょう。