各金融機関によって様々な住宅ローンが存在するように、住宅を購入する場合でも新築物件を購入するケースもあれば、中古物件をリフォームするケースもあるでしょう。

また住宅を購入する方の中には新たに物件を建築する ことを検討している方もいらっしゃると思います。

この場合でも住宅ローンでの支払いが可能ですが、他の購入方法と支払いが異なる点がありますので注意が必要です。

今回は新築一戸建てで住宅ローンを利用する場合で、重要なポイントとなるつなぎ融資について解説していきたいと思います。

住宅ローンでは借り入れる前に別のローンで、一時的に借り入れを行うという手法が利用されることがあります。

これをつなぎ融資と言うのですが何故このような方法を利用する必要があるのでしょうか。

その理由は住宅ローンの融資条件にありますので詳しく解説していきましょう。

住宅が完成していないと融資は受けられない

多くの場合銀行と契約が終わった時点でお金も融資されると思いがちですが、実は銀行からの融資を受けるための条件が存在します。

条件は複数ありますがその中に、住宅がローン申請者の名義で登記されていることという項目があります。

対象となる物件が無ければ住宅の登記を済ませることができません。

つまり住宅ローンによる融資を受けるには、工事が完了し物件が出来上がっている必要があるのです。

登記された物件のみを対象にして架空契約のリスクを避ける

金融機関は住宅ローンで何千万円ものお金を融資することになるので、架空の土地や物件の契約詐欺であった場合は非常に大きな損失を被ってしまいます。

そのようなリスクを回避するために登記している物件であることが融資の条件となっているのです。

このように住宅ローンでは物件が完成していないと融資を受けることができないので、住宅を新たに建築する段階で購入する場合は融資を受けるタイミングに気をつけなければなりません。

物件が完成していない場合でも融資を受けられる

しかし新たに住宅を建築する際には材料費など建築業者への支払いをしなければなりません。

そこで住宅ローンの代わりにつなぎ融資を受け、そこから建築費用を支払うという流れになります。

このようにまだ建物が完成していない場合は、つなぎ融資を利用して借り入れをするという方法を利用する手もあります。

こちらの場合は通常の住宅ローンと異なり、物件の登記は条件に含まれていないので、住宅が未完成であっても融資を受けることが可能となっています。

別の銀行からの借り入れはできない

しかし物件の登記などの条件が無い代わりに、同じ銀行で住宅ローンを契約することが必須となります。

つまり一旦つなぎ融資を受けた場合は、別の銀行で改めて融資を受けることができません。

つなぎでの借り入れを行う際には、こちらでの返済を考慮した上でさらに、住宅ローンでかかる金利や諸費用などを見て総合的に判断する必要があります。

よってつなぎ融資では通常よりも返済による負担が増えるということになります。

以上のように住宅ローンの総返済額が増えてしまうデメリットがありますので、できればつなぎでの借り入れは無いようにするのが望ましいと言えます。

しかしまだ物件が完成していない状態では国への登記が済んでいません。

このような場合でもつなぎ融資を不要にする方法を選びたい、という方に向けて以下の方法をご紹介していきたいと思います。

常陽銀行の住宅ローンに申し込みする

たとえば常陽銀行では工事が着工する前に、住宅ローンを全額融資してもらうことができますのでつなぎ融資をしなくても費用を用意することができます。

すまいとマネープランを利用する

手数料の支払いが発生しますので実際に住宅ローンがお得になるかどうかは比較を行う必要がありますが、こちらでは金融機関と提携してつなぎ融資を不要にする制度を利用することができます。

今回は住宅ローンにおけるつなぎ融資についての知識や不要にする方法についてご紹介させていただきました。

住宅ローンでつなぎ融資を利用する際にもう一つ留意しておきたいことがあります。

それはつなぎでの借り入れを行うことができる金融機関は意外と少ないという点です。

低金利で現在多くの人気を集めているネット銀行ですが、こちらではつなぎでの借り入れに対応していないので、住宅を新しく建てる場合は注意が必要です。

このように複雑な特徴を持っているので、住宅ローンでつなぎ融資を利用する場合は、メリットとデメリットをよく把握した上で利用するかの判断を行うようにしてください。