住宅ローンを無理なく支払っていくために肝心なのは、将来の不安をできるだけ無くしておくことであると言えます。

ここでは住宅ローンを利用する際に抑えておきたい、基本的な3つのポイントをご紹介していきたいと思います。

その1：借入額の目安は年収の5倍が基本である

もちろん家によって購入価格も違いますので前後するとは思いますが、それでも上限は6倍までと言われています。

年収500万円の人であれば多くて3,000万円までといったところですが、家庭を持っている場合年収から考えると、お子様が成長して教育資金がピークに達するときに苦しい状況となってしまいます。

よって無理なく返済できる範囲で考えた場合、やはり2,500万円が妥当な住宅ローン借入額であると言えるでしょう。

その2：ボーナス払いによる返済は返済期間を短縮できてお得

またたとえボーナスがなくてもボーナス払いにするのがやはりお得です。もし借り入れ額の1割をボーナスで支払った場合は、月々の返済額が数千円プラスとなってしまいますが、繰り上げ返済効果で返済期間を5年も短縮することができるのです。

住宅ローンの負担を削減するには繰り上げ返済で返済期間を減らすことが効果的です。

支払いが苦しいという状況であるなら尚更、将来を見据えて繰り上げ返済とボーナス払いを検討する必要があるでしょう。

とにかく繰り上げ返済を活用して少しでも返済額を減らすのが肝要です。家計を徹底的に見直して無駄な出費を無くしましょう。

その3：繰り上げ返済可能なら頭金1割で契約する

頭金なしでローンを組むと総返済額が増えてしまうため、基本的には頭金を支払っての契約がおすすめであると言えます。

借入額の1割が貯まったら頭金として支払い、あとは繰り上げ返済やボーナス払いを使って、どんどん返済期間を短縮していくという流れです。

住宅ローンの2割が貯まったら頭金として支払うのが理想と言われていますが、さすがに条件が厳しいので1割分の頭金で契約するのが一般的です。

頭金ゼロとなっているローンは後の返済負担が増えるだけですので、実際的におすすめであるとは言えません。

住宅ローンの支払いが苦しい場合どうしたら良いのか誰だって悩むと思います。

そんなときはできるだけ早く行動を起こすことが大切です。返済が難しくなった場合に取るべき行動は、融資を受けている金融機関に相談することです。

金融機関によって対処方法は異なりますが主に以下のような解決方法があります。

金融機関に一定の期間だけ返済額を軽減してもらう

一定期間のあいだ住宅ローンの返済が難しいといった状況の際に取られる対処方法です。軽減期間が終わったあとは従来の返済額に軽減された分の金額と金利の返済が上乗せされます。

現在の返済期間を延長してもらう

たとえば現在の残り返済期間を15年～25年に延長するという形になります。返済期間を延長することで月々の返済額を少なくすることができます。

しかし住宅ローンの返済期間を延ばしたということは、完済までの期間も長くなるということになります。

また返済期間を延長した分だけ利息の支払い総額も増えることになります。

賃貸として第三者に住宅を貸し出す

基本的は住宅ローンの支払いが残っている住宅を賃貸に出すことはできません。

しかし債務者の状況や事情によっては、金融機関に相談することで住宅を貸すことができるケースもあります。

前述したように住宅ローンが完済されていない住宅は賃貸に出せないので、可能性としては低いと思われますが早めの行動が肝心ですので金融機関から話を伺ってみましょう。

以上のように住宅ローンの支払いに困ったら、兎にも角にもまずは金融機関へ相談しに行きましょう。

支払いが苦しい場合は時間が経てば経つほど、契約者の状況が不利になっていくだけです。

上記の方法以外にも任意売却で住宅を手放す方法もあります。裁判所から強制的に住宅を競売にかけられてしまうと、とてつもない安値で売却されてしまいますので、苦しくても放置せずきちんと住宅ローンと向き合うようにしましょう。