金利差が1%以下でもメリットが感じられることもある

以前住宅ローンの借り換えについて、金利差が1%以上開かなければ意味がないといわれた時期がありました。

しかし、もっと金利差が小さくてもメリットを感じられるケースが増えています。

その理由は、住宅ローン契約時にかかる事務手数料など「諸費用」と呼ばれるコストをカットする金融機関が増えたことにあります。新たに住宅ローンを組みなおしたとしても、コストが抑えられるため、小さな金利差でもローン返済を軽減するにたるメリットが期待できるのです。

キャンペーン期間ならさらに金利が優遇されることもある

春先などの不動産市場が活況を呈する時期には、各金融機関も住宅ローン利用顧客の囲い込みに必至です。そのためお得な金利キャンペーンを展開することが多くなります。

また、そのほかにも金利優遇キャンペーンは随時行われているため、融資を受ける候補の金融機関の差異はこまめにチェックして、好機を逃さないことが大切です。

返済期間が長ければ長いほど効果は大きい

金利などローン返済条件の変更効果は、あと何年返済が続くかによって全く異なります。当然返済期間が長ければ長くなるほど、また、残高が多いほど毎月返済額や今後支払う返済額の総額の軽減効果が大きくなります。

逆に言えば、金利差があっても返済期間が短いと効果はあまり感じられないともいえます。目安としては返済期間が10年以上ある場合に効果が高いといわれています。

支払期間が10年以下の場合ローン残債も少なくっているはずなので、繰り上げ返済などを利用して完済を目指した方が、住宅ローン支払総額が抑えられるでしょう。

返済期間を短縮するとさらにメリット増大！

毎月の返済金額は旧ローンの範囲内にすると、金利差がある分、当然済期間が短縮返されます。するとこれだけで利息支払い分が減額されるので、10万円単位の支払総額の減額が期待できるのです。

残債が多ければ多いほど効果は高い！

ローン残債に対してかかる金利や費用は、当然残債額が多いほど多くなります。目安としてローン残債が1000万円以上ある場合は、住宅ローン借り換えの効果が大きいといわれています。

新たに契約する際に毎月の返済額を増額してさらにメリット増！

新しい住宅ローン契約を結ぶ時に、毎月の返済額を増やしておくと、さらに効果を高めることができます。また、逆に家計が苦しい時であれば、返済額を減額することもできますよ。また余裕ができたら繰り上げ返済などを利用して早期完済を目指しましょう。

各金融機関のローンシミュレーションサイトを利用するのが一番手っ取り早い方法です。または一括比較サイトを利用する方法もあります。

住宅ローンにかかる費用の計算は様々な要素が影響するため、自分で手計算するよりは、シミュレーションサイトを利用するほうが計算ミスは少ないでしょう。（ただし、実際の融資条件は、審査によって変動しますから、あくまで目安としてとらえましょう）。

例えば、楽天銀行の住宅ローンシミュレーションサイトを例に挙げると、現在のローン契約内容を入力すると、楽天銀行の住宅ローンを利用した場合の総支払額と、現在適用された住宅ローンとの差額を瞬時に計算してくれます。

いかがでしたか？

ローン借り換えを決断するには、金利だけで決定することは早計であることをお分かりいただけたことと思います。

金利差が当たっとしても、住宅ローンの残債が少額であったり、支払年数がそれほど長期間ではない場合は、メリットを感じられないこともあると忘れないようにしましょう。

借り換えは準備も大変である上に何度も行うものではありません。かえって損失を出した、なんてことにならないように納得いくまでシミュレーションを繰り返して決断するようにしてくださいね。